書類を整理していたら、林業系のコンサル会社から某大手法人の山林に関しての協力願いである。時間があったのでホームページなど見たが、何というか、活動はSDGs的な植林活動でそれはそれで大切な活動であるが、山林経営をしている身としては特別感が無い話で「何なんだろうか」というのが正直な所。

FSCやFM認証など記載されてはいるが、はっきり言ってよく分からない上に、明らかに翻訳サイトで和訳したと思しき内容。現場やっていなくてダイレクトメールで返信が貰えると本気で考えているのだろうか。

ケチばっかりつけている文章になってしまうが、自分が取得していないFSCに関して質問されても答えられる訳がないのである。現地・現物で審査会やコンクールで評価もできようが、ホームページ掲載情報で何か言えと言われても、推薦図書分からず、読書感想文だけ読まされるようなものである。山林の情報公開という課題としては難しい。

山林は国土交通省で把握している地番と、林野庁で管理している森林簿で二重管理の体制である。学生の時に、祖父に山林の字図を役場に取りに行って調べさせられたことがあったが最初はチンプンカンプンである。地番など住宅で無いのでカーナビやグーグルでも出てこない。森林簿はいわゆる「字」(あざ)辺りまでは同じだが、別の管理番号で管理されている。県庁や出先機関の農林事務所で住所からの確認は出来るが、最初この理屈分かる迄、良く分からない動きをしていた。誰も教えてくれないので仕方がない。

現物だけ扱えば、実際に手を動かしている人だけのコストで済む。ここに調査やコンサルを入れてコストが下がる事は余りない。現場、現物の人から見れば後付けで妙な理屈だけくっついている様にしか見えないだろう。1990年代の欧州は酸性雨による大きな被害で、ドイツのシュヴァルツヴァルトは半減したといわれるが、その後の環境教育などで大きく意識を高める結果になったといわれる。風力や太陽光などの新エネルギーなどもドイツは積極的でEVの導入も盛んと聞く。実態は知らないが。森林官という制度では、医者と争うほどの人気職業らしい。森林の伐採計画を立てること、生態系の調査、林道の安全管理、市民や子どもへの環境教育、狩猟の管理、林業マーケティングなど多岐にわたる。現場担当者1人当たり1000ヘクタールほどを基本的に20~30年間、定年まで管理する。やっていることは森林組合や林家と変わらない気もするが、なぜここまで社会的地位や意識が違うのであろうか。

日本の場合には酸性雨が問題になっても、銅製の樋がステンレス製に切り替わったくらいしか被害は聞かない。山林が酸性雨の被害にあったか分からない。豊かな山林は良い事であるが、日本人の中で酸性雨の環境問題と山林は繋がらないだろう。寧ろ土砂災害などで意識される方が強いのではないか。同じ森林関連でも環境問題と災害対策では考え方が異なるのは当たり前である。結局は同じ所(植林や手入れ、サイクルをつくる観点)にたどり着くと思うが。

最近は異業種のコンサル系が随分林業系に入っている。悪いとは言わないし、CO2の固定の価値を可視化することも必要である。材だけでなく別の収益を得るのは森林面積の高い日本では大切な事である。ただ現場に近い場所にいるものとしては、実際手を動かしたり、経営で苦労している人々が報われる仕組みになる事を願うばかりである。